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CNC工作機械の種類:加工に適した設備を選ぶための実践ガイド

初出公開日 Oct 09, 2026, 更新日 Oct 10, 2026

1 min

目次
  • CNC工作機械の種類:加工に適した設備を選ぶための実践ガイド
  • CNC工作機械とは?
  • CNC工作機械の主な種類
  • 種類別の比較
  • 実際の部品では、どのように使い分ける?
  • よくある質問

CNC工作機械の種類:加工に適した設備を選ぶための実践ガイド

初めて加工工場を訪れると、「CNC工作機械」が一種類の機械を指すものではないことがすぐに分かります。一方ではフライス盤がアルミニウムのブロックにポケットを加工し、もう一方では旋盤がシャフトを滑らかに仕上げています。板金加工も扱う工場なら、鋼板を所定の輪郭に沿って切断するレーザー加工機も見られるでしょう。いずれもコンピュータで動作を制御するという意味では「CNC」ですが、得意とする加工は異なります。部品に適さない種類の機械を選ぶと、余計な費用がかかったり、要求を満たせなかったりする原因になります。

本記事では、CNC工作機械の主な種類、それぞれの用途、部品に適した設備の選び方を解説します。工場への設備導入を検討している方はもちろん、加工会社が「5軸加工機で製作します」と説明したときに、その意味を理解したい方にも役立つ内容です。

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機械の仕組みを詳しく見ていく前に、すでに設計済みの部品を製造したい場合は、JLCCNCにご相談ください。3軸・4軸・5軸のフライス加工設備、旋盤、放電加工機を活用し、複雑な形状や厳しい寸法公差に対応します。

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CNC工作機械とは?

CNC工作機械とは、コンピュータ数値制御(CNC)によって、あらかじめ作成したプログラムに従い、工具やワークの動きを精密に制御する機械です。合板を加工する卓上CNCルーターから、μm単位の精度に対応する産業用5軸マシニングセンタまで、幅広い設備が含まれます。共通しているのは加工方法ではなく、制御方式です。切削、研削、成形に加え、レーザー加工や放電加工などの非接触加工にもCNCが使われます。GコードなどのNCプログラムに基づいて動作し、プログラムと加工条件を適切に整えることで、再現性の高い自動加工が可能になります。

CNC工作機械の主な種類

加工工場で使用される主なCNC工作機械の種類

CNCフライス盤・マシニングセンタ

フライス加工では、治具などに固定したワークに対して回転工具を移動させ、材料を除去します。平面、ポケット、溝、複雑な3次元曲面などの加工に広く使われます。3軸機で多くの一般的な加工に対応できますが、回転軸を加えた4軸・5軸機では、工具やワークの姿勢を変えられます。これにより、工具の到達性に応じて、3軸機では一度の段取りで加工しにくい複合角度の面や一部のアンダーカット形状に対応できます。CNCフライス加工の基礎ガイドでは、加工の仕組みを詳しく解説しています。また、ワークを固定し直さずに複数の角度から加工する必要がある場合は、5軸CNCフライス加工の特徴を、一般的な3軸加工との違いも含めて理解しておくと役立ちます。

CNC旋盤

旋盤ではワークを回転させ、通常は回転しない切削工具を送りながら加工します。シャフト、ブッシュ、ピン、ねじ部品など、円形・円筒形の部品に適しています。中心軸に対して回転対称となる形状は、一般にフライス加工より旋削加工が向いています。円筒部品をフライス加工だけで製作しようとすると、加工時間が長くなり、同軸度の確保も難しくなる場合があります。医療用ピンや小ねじなど、小径で細長い部品には、加工点近くをガイドブッシュで支持する主軸移動形CNC自動旋盤(スイス型自動旋盤)が用いられ、切削時のたわみを抑えます。機械の種類と代表的な用途については、CNC旋盤の仕組みを解説したガイドも参考にしてください。

放電加工機(EDM)

放電加工は、一般的な切削とは異なり、制御された放電によって導電性材料を除去します。切削工具が摩耗しやすい高硬度材料や、工具の到達性・強度が制約となる微細で繊細な形状に有効です。ワイヤ放電加工は複雑な貫通輪郭や高精度な貫通形状に、形彫り放電加工は非貫通のキャビティやポケットに適しています。

CNCルーター

CNCルーターは外観がフライス盤に似ていますが、一般に比較的軽量で、高速加工を重視した構造です。木材、樹脂、複合材料、一部の薄板材などを主な対象とし、金属の大きな加工代を除去する用途とは設計上の重点が異なります。一般的なルーターでは、金属加工用フライス盤と同等の剛性や切削能力を期待できず、焼入れ鋼の重切削には適していません。CNCルーターの仕様と特徴を解説した記事では、加工内容に応じたフライス盤との使い分けを紹介しています。

CNC研削盤

研削盤は砥石を使って材料を除去し、フライス加工や旋削加工だけでは安定して得にくい面粗さや厳しい寸法公差に対応します。一般に、切削加工を置き換えるのではなく、その後の仕上げ工程として使用されます。CNC研削加工ガイドでは、加工の仕組みと、一般的な製造工程における役割を解説しています。

CNCレーザー加工機・プラズマ切断機

板材の輪郭切断には、レーザー加工機やプラズマ切断機が使用されます。工具を物理的に接触させず、プログラムされた輪郭に沿って材料を切断します。ここで扱う板材用の機械は主に2次元輪郭の切断を目的としており、フライス盤や旋盤による立体形状の加工とは用途が異なります。板金製造では、曲げや接合に進む前の切断工程に広く用いられます。


CNC工作機械の加工能力と用途の比較

種類別の比較

機械の種類得意な加工・用途不向きな用途・主な制約
CNCフライス盤平面、ポケット、溝、複雑な3次元曲面旋削で効率よく加工できる円筒形状、工具や条件が対応できない高硬度材の加工
CNC旋盤円筒形・回転対称形状(シャフト、ブッシュ、ピン)通常の旋削機能だけでは対応しにくい非円形・非対称形状
放電加工機焼入れ材、微細な内部形状、繊細な形状非導電性材料、切削で短時間に製作できる単純形状の大量生産
CNCルーター木材、樹脂、複合材料、機種に適した薄板材焼入れ金属の加工、大きな加工代の除去
CNC研削盤厳しい寸法公差、良好な面粗さ一般的な仕上げ研削での大量の材料除去(通常は先にフライス加工・旋削加工を実施)
レーザー加工機・プラズマ切断機板材からの2次元輪郭切断一般的な板材用設備での3次元形状、非貫通ポケット、ねじの加工

複数の加工方法を組み合わせた部品の製造工程

実際の部品では、どのように使い分ける?

実際の部品は、一種類の機械だけで完成するとは限りません。複数の工程を経るため、個々の機械だけでなく、工程全体を理解することが重要です。例えば、シャフトは旋盤で主要な外形を加工した後、別工程のフライス加工でキー溝を設けます。板金ブラケットは、レーザーで展開形状を切断した後、プレスブレーキで曲げます。これは、先に紹介した切断・切削とは異なる成形工程です。金型の入れ子は、荒フライス加工と焼入れを経て、切削工具では加工しにくい細部を放電加工で仕上げる場合があります。各工程に適した機械を選ぶことで、一台に不向きな加工を無理に集約することなく、効率的な工程を組めます。

注意したいのは、軸数が多い機械や高機能な機械ほど、必ず良い結果が得られるとは限らないことです。平面と貫通穴だけの単純なブラケットでは、5軸マシニングセンタの機能を十分に活用できず、条件によっては設備費や段取りの負担が増える場合があります。利用できる最も高性能な設備を一律に選ぶのではなく、実際の形状と工程に合わせて選定することが、加工コストの適正化につながります。

主軸、制御装置、自動工具交換装置など、CNC工作機械を構成する部品について知りたい場合は、設備の種類選びとは別の観点になります。CNC工作機械の構成部品と役割を解説したガイドでは、機械内部の構成を紹介しています。

プロジェクトに適した加工設備を選ぶ

JLCCNCでは、多軸フライス加工、旋削加工、精密放電加工に加え、板金加工にも対応しています。例えば、曲げ加工したシャーシと精密切削加工した取付プレートを組み合わせるアセンブリでも、複数の加工会社や輸送工程に分けずにご相談いただけます。部品に適した設備と加工方法を選定し、品質とコストの両立を図ります。

設計した部品を、図面の仕様に沿って製作しませんか?CADファイルをアップロードして、CNC加工の即時見積もりと、JLCCNCのエンジニアによる製造性を考慮した設計(DFM)のフィードバックをご利用ください。

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よくある質問

CNCフライス盤とCNCルーターの違いは何ですか?
どちらも回転工具で材料を除去しますが、金属加工用フライス盤は一般に重量と剛性を重視した構造です。一方、CNCルーターは、木材、樹脂、対応する薄板材などの高速加工を重視しています。機械の能力に適さない硬い金属を加工すると、工具や機械に負担がかかり、加工面や精度が悪化するおそれがあります。

5軸加工機は、常に3軸加工機より優れていますか?

3軸フライス加工と5軸CNC加工の段取りの比較

部品によって異なります。5軸加工機は、ワークを固定し直さずに複数の角度から加工でき、複雑な形状で利点があります。一方、単純な部品では3軸機で要求を満たし、加工時間や費用を抑えられる場合があります。部品が必要としない機能に、追加の費用をかける必要はありません。

フライス加工ではなく放電加工を選ぶのは、どのような場合ですか?
切削工具が急速に摩耗する焼入れ材や、薄肉部、小さな内隅R、小径で深いキャビティなど、エンドミルの到達性や工具強度が制約となる形状で有効です。ただし、放電加工は導電性材料に限られ、実現できる内隅Rも電極形状やワイヤ径、放電ギャップの影響を受けます。

すべてのCNC工作機械で、同じプログラムを使えますか?
多くのCNC工作機械はGコードを基本とするNCプログラムを使用しますが、指令の仕様、ポストプロセッサ、CAMの加工戦略は機械の種類や制御装置によって異なります。フライス加工用のプログラムを、そのまま旋盤やレーザー加工機で使用することはできません。各機械の軸構成、加工方式、工具などに合わせてプログラムを作成する必要があります。

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