CNC加工における肩削り加工:工具・加工精度・切削方法
1 min
- 肩削り加工とは:肩部を構成する形状と機能
- 肩削り加工で垂直壁を形成する仕組み
- 直角肩削り加工:90°の肩部を実現する方法
- 肩削り用カッターと工具の選定
- 肩削り加工における切削力・たわみ・表面状態の関係
- 深い肩削り加工:課題と管理方法
- 肩部の精度と表面品質に影響する要因
- 肩削り加工・エンドミル加工・正面フライス加工の比較
- 肩削り加工が適している場合と適していない場合
- 肩削り加工の制約とトレードオフ
- 肩削り加工の設計指針(DFM)
- 肩削り加工の代表的な用途
- JLCCNCの精密CNCフライス加工サービス
- 肩削り加工に関するよくある質問
肩削り加工の重要ポイント
- 肩削り加工は、ポケット、座面、構造上の段差部など、角物部品において垂直壁と平面が交わる段付き形状を形成するために使用されます。
- 工具の側刃が壁面を、底刃が底面を形成するため、切削負荷の変化は壁面位置と表面状態に直接影響します。
- 切込みが深くなると工具のたわみが増加し、鋼などの硬い材料では壁面位置がずれることがあるため、加工深さを段階的に管理する必要があります。
- 工具の選択は加工結果に影響します。短いソリッド工具は壁面を管理しやすい一方、ロングリーチ工具や刃先交換式工具では、安定性を維持するために切削関与量を抑える必要があります。
- 側面の重切削は発熱と振動を増加させます。また、閉じたポケットでは、切りくずの再切削や壁面損傷を防ぐため、切りくず排出を慎重に管理する必要があります。
肩削り用カッターは、CNC加工で垂直壁の精度と明確な段付き形状が求められる場合、特に平面とほぼ直角の壁面が交わる部品に使用されます。工具の切れ刃が1回のパスで垂直壁と段差の底面の両方を形成するため、この加工は工具と材料の切削接触状態に大きく左右されます。実際の壁面状態は、工具形状だけでなく、工具のたわみ、径方向切込み幅、切削中の負荷分布によっても決まります。
生産現場では、肩削り加工は、ポケット、治具ベース、構造用ハウジングなど、段差形状の精度管理が必要な部品に広く使用されます。深さが増すと工具の突出しが長くなり、切削領域で曲げ応力や振動が生じるため、加工の難易度が高まります。
このような条件で安定した壁面形状を維持するには、機械性能だけでなく、加工方法と工具選定が重要です。工具径、突出し長さ、送り方向は、いずれも加工後の肩部形状に影響します。
本記事では、肩削り加工の工程、工具、形状、課題、管理方法、代表的な用途について詳しく解説します。
肩削り加工とは:肩部を構成する形状と機能
肩削り加工は、垂直壁と平面が所定の角度、通常は90度に近い角度で交わる段付き形状を形成するCNC加工です。
工具は1回の切削接触で壁面と底面の両方を形成しますが、肩部は工具そのものではなく、部品の形状によって定義されます。
機能上の肩部とは、構成部品の段差であり、両方の面に設計上の役割があります。垂直壁は指定された限界内で位置や向きを維持し、水平面は組立、はめあい、荷重伝達に対応できる平面度を維持する必要があります。
この点が、底面を厳密に管理せず、壁面側の材料除去を主な目的とする一般的な側面フライス加工との違いです。
実際の加工では、肩部の形成は、径方向と軸方向の両方で工具が材料とどのように接触するかによって決まります。工具の側面が垂直面を形成し、工具の底部が段差の底面を形成します。
切削負荷や工具のたわみが変化すると、特に深い切削や硬い材料で、壁面位置がずれたり、底面の状態が変化したりすることがあります。
肩削り加工で垂直壁を形成する仕組み
肩削り加工では、ワークの縁に沿って工具の側刃を切り込ませ、垂直壁を形成します。工具側面と材料との接触を制御することで、壁面が生成されます。最終的な壁面状態は、この接触中に切削力がどのように作用するかによって決まります。
外周刃の切削接触と材料除去
- 加工中、工具は壁の高さ方向に沿って側面で連続的に接触し、1回のパスで垂直方向の輪郭を形成します。
- 切りくずは壁面に沿った工具経路に従って排出され、その状態が表面品質と切削負荷の分布に直接影響します。
- 切削接触長さが変わると、1回のパスで除去する材料量が変化し、深さ方向の壁面形成に影響します。
壁面形状に対する切削力の方向
- 肩削り加工では、通常、軸方向荷重よりも径方向の力が支配的になります。
- 切削力は壁面に対して横方向に作用し、材料除去中の工具の挙動を左右します。
- 垂直方向の分力は加工深さの管理に関わり、横方向の分力は壁面位置に影響します。
- これらを合成した力の方向によって、工具がプログラムされた壁面経路をどれだけ正確にたどれるかが決まります。
垂直壁の形成が径方向荷重の影響を受けやすい理由
- 径方向荷重が大きくなると、工具が目標の壁面位置から押し離され、最終形状が変化します。
- 工具の進入時と退出時に負荷が不均一になると、壁の高さ方向にわずかなばらつきが生じます。
- 工具の突出しが長くなるほど径方向の力に敏感になり、深い切削での壁面の一貫性に影響します。
直角肩削り加工:90°の肩部を実現する方法

切れ刃を示す設計図を添えた直角肩削り用カッター。(出典:sandvik.coromant.com)
CNCフライス加工では、工具形状がコーナー部に影響するため、呼び角度90°の肩部を厳密に実現することは容易ではありません。工具が壁面と底面の接続部を形成するため、仕上がる稜線の形状は、インサート形状、コーナー半径、工具の退出条件によって決まります。実際には、完全に鋭い90°の交差部ではなく、工具のコーナー半径による制約を伴う、機能上必要な直角肩部を形成します。
インサート形状の制約とコーナー半径の実際
- 切削インサートにはコーナー半径があるため、壁面と底面の交差部に完全に鋭い内側コーナーを形成することはできません。
- コーナー半径を小さくすると、より直角に近い肩部を形成できますが、切削中の工具刃先にかかる応力が増加します。
- 実際のコーナー形状は、プログラムされた工具経路ではなく、工具先端の形状によって形成されます。
壁面の角度偏差を補正する仕上げ方法
- 軽い仕上げ切削によって、粗加工後に見られる壁面と底面の不整合を低減できます
- 仕上げ時の送りを抑えることで、全深さにわたる壁面の向きを管理しやすくなります
- 同じ壁面経路を再度切削することで、前工程で生じたわずかな角度のずれを除去できます
エッジ形状の管理:鋭角と管理されたR形状
- 完全に鋭いエッジは工具形状によって制限されるため、フライス加工だけで直接形成できることはほとんどありません
- 組立部や荷重が作用する領域で良好な接触状態が必要な場合は、管理されたR形状を使用します。
- 最終的なエッジ形状は、設計で使用時のはめあい精度を重視するか、エッジ強度を重視するかによって決まります。
肩削り用カッターと工具の選定

金属部品の平面と直角肩部を形成するためにCNC加工で使用される肩削り用カッター。(出典:iStock)
肩削り加工では、工具選定が壁面位置と表面状態に影響します。工具の種類、直径、突出し量、ホルダーの構成によって、切削中の工具の挙動が決まります。壁面の問題の多くは、機械性能の限界よりも、段取りの選択に起因します。
肩部加工における刃先交換式工具とソリッドエンドミルの比較
超硬ソリッドエンドミルは、壁面精度が重要な小さな肩部形状に使用されます。鋼やステンレス鋼の加工では、6~20 mmが一般的なサイズです。そのため、軽い切削や形状上の制約が厳しい箇所で選ばれます。
Sandvik Coromant CoroMill 390やKennametal Mill 1-12などの刃先交換式肩削りカッターは、大きな部品に使用されます。これらの工具は直径約25 mmから展開され、大きな材料除去量に対応します。
ソリッド工具が精度を重視するのに対し、刃先交換式工具は材料除去能力を重視します。インサートの状態や取付け座への着座状態も、壁面の仕上がりに影響します。
工具径・突出し量・剛性の関係
工具径が大きいほど、切削中の壁面位置を管理しやすくなります。小径工具は切削負荷の影響を受けやすく、特に深いポケットで顕著になります。そのため、工具径の選定は肩部の品質に直接影響します。
突出し量も重要です。工具の到達長さが長くなるほど、切削中のたわみが増加します。そのため、鋼や合金部品では、工具長を短く抑えることが壁面位置の維持に役立ちます。また、短い工具は負荷変動に対しても安定した挙動を示します。
ツールホルダーの振れが壁面精度に与える影響
振れがあると、加工中の各切れ刃への負荷配分が変わります。その結果、肩削り加工中に壁面位置がわずかにずれる場合があります。
ハイドロチャックや焼ばめホルダーは、標準的なコレット方式よりも高い芯合わせ精度を維持できます。コレットホルダーは汎用性に優れていますが、精密ホルダーは切削中の負荷の偏りを低減します。わずかな振れでも、例えば0.01 mmを超えると、鋼製部品の長い肩壁面に影響が現れることがあります。
肩削り加工の切削方法は、工具の進入方法、側面の切削接触量、深さ方向の壁面形成方法を決めます。各設定は、切削中の壁面位置、加工痕、工具負荷の挙動を直接変化させます。
径方向切込み率と壁面精度のトレードオフ
- 鋼の一般的な肩削り加工では、工具径に対して約30~50%の径方向切込み率が広く用いられます。ただし、最適値は工具の種類と加工方法によって異なります。
- 切込み率が60%を超えると横方向の力が増加し、深い切削では壁面が目標位置からずれる場合があります。
負荷を管理するための軸方向切込み計画
- 鋼を中径工具で粗加工する場合、1段当たりの軸方向切込み量は2~4 mm程度が多く用いられますが、工具径、剛性、材料の状態に応じて調整する必要があります。
- 仕上げ時の軸方向切込み量は0.5~1 mm程度に抑え、壁面位置を変化させずに表面を仕上げます。
送りの一貫性と切りくず生成の安定性
- 鋼の肩削り加工では、1刃当たりの送り量を0.05~0.15 mmに設定すると、切りくずの大きさを均一に保ちやすくなります。
- 送りが安定範囲を下回ると、きれいに切削する代わりに、工具が壁面をこするようになります。
- 送りが範囲を超えて急増すると、垂直面に工具の押付けによる加工痕が増加します。
肩削り加工における切削力・たわみ・表面状態の関係
肩削り加工の挙動は、個々の切削条件を別々に考えるよりも、切削力・たわみ・表面状態の関係として捉えることで理解できます。
径方向の切削力は壁面に垂直に作用し、工具の横方向のたわみに直接影響します。径方向荷重が増加すると、工具はプログラム経路から離れる方向にたわみやすくなり、特に深い切削では、壁面位置のずれやテーパとして現れます。
軸方向の力は、主に深さ方向の安定性に関わります。主軸方向の工具負荷に影響しますが、径方向の分力と比べると、壁面位置への直接的な影響は小さくなります。
工具の突出しによって、刃先に作用する力による曲げモーメントが生じます。突出し量が安定した範囲、一般には工具径の約3倍を超えると、中程度の径方向荷重でも、壁の高さ方向に測定可能なたわみが生じる場合があります。
表面状態は、システムの動的な応答を反映します。振動、断続的な切削負荷、不均一な切削接触は、壁面に目に見える痕跡を残し、うねり、びびり痕、不均一な表面模様として現れることがよくあります。
実際には、壁面精度、真直度、表面仕上げを独立して管理することはできません。これらは、加工中の力の方向、工具剛性、切削安定性の複合的な作用によって決まります。
深い肩削り加工:課題と管理方法
深い肩削り加工では、壁面に沿った切削長さが増加し、負荷に対する工具の挙動が変わります。このような加工では、量産向けCNC加工サービスにおいて技術的な検討が不可欠になります。
深さが増すと工具の到達長さが長くなり、1回のパスで壁面精度を維持することが難しくなります。主な対策は、切削を計画的に複数の段階へ分けることです。
長い突出し条件での工具のたわみ
- 突出し量が工具径の3倍を超えると、特に鋼の肩削り加工で、刃先のたわみが増加します。
- 上部が正しく加工されているように見えても、深い部分では、たわみによって壁面位置がずれる場合があります。
- 工具の到達長さを短くするとたわみが減り、壁面をプログラム経路に近い位置に維持しやすくなります。
深い切削での壁面テーパと真直度偏差
- 工具の到達長さや切りくず負荷の変化によって、深さ方向の切削力が弱まると、壁面テーパが増加します。
- 偏差は高さのある肩部で目立ちやすく、鋼製部品では、工具径と段取り剛性に応じて、15~30 mm程度の深さで顕著になる場合があります。
- 1回のパスで加工すると、進入側の領域と底部の領域に、わずかな不整合が生じることがあります。
複数パスと段階的な加工方法
- 粗加工では、壁面の仕上げ前に、2~5 mmずつ軸方向に切り込み、余分な材料を除去します。
- 中仕上げでは、最終の壁面加工前に、残りの取り代を約0.2~0.5 mmに減らします。
- 最終パスでは径方向切込みを小さくし、工具に大きな切削力を再びかけずに壁面位置を補正します。
肩部の精度と表面品質に影響する要因
肩部の精度は、工具の支持、切削負荷、工具が材料と側面で接触するときの挙動によって決まります。段取り、送り、切削接触条件の変化は、垂直壁に反映されます。表面状態も同様の影響を受け、肩部の面に直接現れます。
工具のたわみと寸法偏差
- 工具の到達長さが長いと、側面切削の負荷によってたわみが生じ、壁面位置がプログラムされた位置からずれます。
- 鋼やステンレス鋼では切削抵抗が増加するため、深い切削で壁面位置のずれが目立ちやすくなります。
- 同程度の加工深さでは、大径工具は小径工具よりも壁面位置を安定させやすくなります。
垂直壁のびびりと振動
- 切削接触が不均一になると振動痕が生じ、肩部表面のうねりとして現れます。
- 突出し量が長い段取りでは工具剛性が低下するため、切削中の振動が増加します。
- 工具の到達長さを短くし、切削関与量を抑えることで、壁面をきれいに仕上げやすくなります。
バリの発生とエッジの健全性
- 工具の退出部で材料がきれいに分離せず、引き延ばされるとバリが生じます。
- ステンレス鋼や靭性の高い合金では、肩部のエッジにバリが生じやすくなります。
- 軽い仕上げ切削と管理された工具退出によって、エッジの損傷を抑え、コーナー部の状態を改善できます。
肩削り加工・エンドミル加工・正面フライス加工の比較

超硬インサート付き正面フライスと、各部の名称を示した図。(出典:spee3d.com)
これら3つの加工は同じ部品に使用されることもありますが、それぞれ切削条件が異なります。主な違いは、工具が材料にどのように接触するか、どの面を形成するかにあります。選定は、壁面の要件、平面度の要件、切削方向によって決まります。
並べて比較すると、違いがより明確になります。
| 比較項目 | 肩削り加工 | エンドミル加工 | 正面フライス加工 |
|---|---|---|---|
| 切削接触 | 側面+底面 | 側面+底面(経路は可変) | 上面との接触 |
| 切削力の方向 | 主に横方向 | 複数方向 | 垂直下向き |
| 対象形状 | 垂直壁と段差 | ポケットと輪郭 | 平面 |
| 壁面の管理性 | 高い | 中程度 | 対象外 |
| 平面度の管理性 | 中程度 | 中程度 | 高い |
| 材料除去率 | 中程度 | 中程度 | 高い |
| 適した用途 | 肩部形状 | 複雑な形状 | 平面の仕上げ加工 |
切削接触と切削力の方向の違い
肩削り加工では、工具の側面を切り込ませ、1回の切削で垂直壁と底面を形成します。切削力は主に横方向に作用し、切削中の壁面位置に直接影響します。
エンドミル加工も側刃と底刃を使用しますが、精度を管理した肩部の形成よりも、一般的なポケット加工や輪郭加工に用いられます。工具が曲線やポケットに沿って移動するため、切削力の方向が頻繁に変化します。
正面フライス加工は、主に上面を対象とします。工具の正面側で材料に接触し、切削力は主に垂直方向に作用するため、壁面の管理ではなく平面の形成に適しています。
各加工方法に適した形状
肩削り加工は、2つの面の間に明確な稜線が必要な段差、張出し部、垂直壁に適しています。治具ベースや構造用ハウジングに広く使用されます。
エンドミル加工は、工具経路に沿って形状が変化するポケット、溝、一般的な3D形状に使用されます。さまざまな面を加工できますが、精密な肩部の稜線を形成することを主目的とするものではありません。
正面フライス加工は、プレート上面、機械ベース、取付け面などの広い平面に使用されます。垂直壁の形成には使用しません。
精度と効率のトレードオフ
肩削り加工は壁面位置を管理しやすい一方、切削接触と工具の段取りを適切に管理する必要があります。大量の材料除去では、正面フライス加工よりも効率が低くなります。
エンドミル加工は複雑な形状に柔軟に対応できますが、壁面精度は工具経路とたわみの管理に左右されます。正面フライス加工は平面の材料を高速に除去できますが、垂直方向の形状を管理することはできません。
肩削り加工が適している場合と適していない場合
肩削り加工は、垂直壁と平面の間に明確な段差が必要な部品に選択されます。明確な稜線と、管理された壁面位置が必要な形状で最も効果を発揮します。一方、表面仕上げや深い領域での安定性が主な課題となる場合は、適性が低くなります。
直角の肩部が組立時のはめあいを決める場合
- 部品を平面と垂直の当て面に沿って位置決めする必要がある治具ベースに使用されます。
- 相手部品との確実な肩部接触が必要なハウジングやブラケットに適用されます。
垂直壁の精度が重要な場合
- 壁面位置が組立時の部品の位置合わせを決めるポケットや段差に選択されます。
- 壁面位置の公差が、通常のポケット加工の加工能力よりも厳しい場合に使用されます。
ほかの加工方法の方が安定する場合
- 垂直壁を管理する必要がなく、平面の状態だけが求められる場合は、正面フライス加工が適しています。
- 形状が連続的に変化し、肩部を形成する必要がない場合は、プロファイル加工や輪郭加工を使用します。
肩削り加工の制約とトレードオフ
肩削り加工は、明確な段差と垂直壁の形成に適していますが、対応できる負荷と深さには限界があります。
工具の到達長さと切削関与量が増えるほど、壁面と表面状態の管理が難しくなります。また、材料除去量が多い場合には、加工効率も低下します。
長い工具や薄肉壁でのたわみリスク
- 工具の到達長さが長いと、側面切削の負荷によってたわみ、深い切削で壁面位置がずれます。
- 薄肉部は加工中にたわみ、最終的な壁面の向きや表面状態に影響します。
大量の材料除去における効率の限界
- 肩削り加工は、切削量を管理しながら複数のパスで材料を除去するため、除去すべき材料が多い場合はサイクルタイムが長くなります
- 迅速な材料除去には大きな切削関与量が必要ですが、工具負荷が増加し、壁面の管理精度が低下します。
深い形状やアクセスが制限された形状での制約
- 深いポケットでは切りくず排出が制限され、壁の高さ全体にわたる切削状態に影響します。
- アクセスが制限されると工具の動きも制約されるため、軽い切削を複数回繰り返して加工を完了する必要があります。
肩削り加工の設計指針(DFM)
肩削り加工は、工具が滑らかに進入でき、側面切削を適切に管理できるよう部品を設計した場合に、最も効果を発揮します。
設計段階で選択する形状は、壁面品質と加工時間に直接影響します。壁の寸法比、取り代、工具アクセス空間をわずかに調整することで、切削負荷を低減し、加工の流れを改善できます。
壁の高さと厚さの比率
切削中の変形を防ぐには、壁の高さと厚さのバランスを取る必要があります。鋼やステンレス鋼の部品では、壁の高さを厚さの4~6倍以内に抑えると、加工を管理しやすくなります。
壁が高く薄くなりすぎると、切削力によって変形し始め、壁面位置に影響するとともに、仕上げ時の補正作業が増加します。
仕上げ代の計画
少量の仕上げ代を設けることで、粗加工時に工具へ過大な負荷をかけずに、最終的な壁面状態を管理しやすくなります。肩部の壁面に0.2~0.5 mm程度の取り代を残すと、最終パスで表面を仕上げ、わずかな偏差を補正できます。
取り代を残さない場合、工具は1回のパスで必要な材料をすべて除去しなければならず、壁面の一貫性に影響する場合があります。
切削負荷を低減する形状の最適化
肩部には、工具が滑らかに進入・退出できる十分な空間を設ける必要があります。工具半径と一致する狭い内側コーナーは、切削抵抗を増加させ、切削接触を不安定にします。
ポケット幅は、工具径より少し大きい約1.2倍に設定すると、工具が制約なく移動でき、切削中の壁面形成を安定させやすくなります。
肩削り加工の代表的な用途
肩削り加工は、垂直壁と平面の間に明確な段差が必要な部品に使用されます。この形状は、位置決め、支持、組立の機能を担います。採用の判断は、業界の種類ではなく、必要な形状に基づいて行います。
構造上の段差形状と荷重を支える部品
肩削り加工は、段差の面が荷重を支え、垂直壁がストッパーや位置合わせ面として機能する部品に使用されます。これらの形状は、ベース構造や支持フレームによく見られます。段差の精度は、使用中の部品の着座状態と荷重伝達に影響します。
精密ハウジングと取付け部
この加工は、内部の段差によって組立時の部品位置を案内するハウジングに使用されます。また、構成部品を一定の位置に配置する必要がある取付け部にも使用されます。肩部は、相手部品同士の位置合わせを管理し、組立位置を一定に保つ役割を果たします。
エッジ形状の管理が必要な部品
肩削り加工は、2つの面の間のエッジ形状が、はめあいや接触状態に影響する部品に使用されます。シール、位置決め、繰返し組立時の接触を適切に機能させるため、垂直壁と平面の接続形状を管理する必要があります。そのため、外観だけでなく、エッジの機能が重視されます。
JLCCNCの精密CNCフライス加工サービス
JLCCNCは、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、工具用材料を対象に、精度管理された段差、垂直壁、平面と壁面の接続形状が求められる部品向けのCNCフライス加工サービスを提供しています。加工開始前に、技術チームが各図面を確認し、工具アクセス、壁の深さ、加工方法を検討します。
試作と量産の両方に対応し、バッチ間で肩部の壁面位置と平面度を一定に維持する必要がある部品を加工します。対象には、段付き形状が組立や位置合わせに重要な構造部品、治具ベース、精密ハウジングなどが含まれます。
主なサポート内容:
- 加工前の無料DFM検討により、壁の深さ、工具アクセス、段差形状を確認
- 安定した壁面形成に向けた、工具選定、軸方向切込み計画、加工方法に関する技術支援
- 鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、工具鋼の部品に対し、壁面精度を管理した肩削り加工を実施
JLCCNCにCADファイルをアップロードして、1ドルからの即時見積もりをご利用ください。肩部形状の精度管理が必要な部品にも、複雑さと材料に応じて、最短3日の納期で対応します。
肩削り加工に関するよくある質問
Q: 肩削り加工は、どのような用途に使用されますか?
肩削り加工は、平面と垂直壁の間に段差を形成するために使用されます。はめあいや位置決めのため、両方の面を管理する必要がある場合に用いられます。明確な位置決め用の肩部が必要な部品で一般的です。
Q: 肩削り用カッターとは何ですか?
肩削り用カッターは、1回のパスで壁面と平面の両方を切削する工具です。ソリッドエンドミルや刃先交換式カッターが使用されます。工具の形状によって、段付き形状を直接形成します。
Q: 正確な直角肩部を形成するには、どうすればよいですか?
工具には小さなコーナー半径があるため、完全に鋭い90度のコーナーを形成することはできません。適切な工具と軽い仕上げ切削によって、直角に近い肩部を実現できます。また、設計でもコーナー部の工具半径を考慮する必要があります。
Q: 肩削り加工で壁面にテーパが生じる原因は何ですか?
深い切削中に工具がたわむと、壁面にテーパが生じます。長い工具や、鋼などの硬い材料で発生しやすくなります。切削深さが増すと、この影響も大きくなります。
Q: 深い肩削り加工は、どのような場合に難しくなりますか?
工具が長く、切削深さが大きい場合に、深い肩削り加工は難しくなります。工具がたわみ、壁面位置に影響する場合があります。また、狭い空間では、切削中の切りくず排出も難しくなります。
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CNC工作機械内で、高精度なめねじを加工するスレッドミル。 ねじフライス加工は、回転切削工具をらせん状の経路に沿って動かし、めねじやおねじを切削するCNC加工です。 タップ加工と比べて、切りくずの管理性と精度に優れ、ねじ寸法や材料への対応にも柔軟性があります。チタン、ステンレス鋼、焼入れ鋼などに適用でき、特注寸法のねじ、切りくず詰まりを抑えた止まり穴、多条ねじ、大径ねじにも対応します。航空宇宙、自動車、産業用途の高付加価値部品では、部品品質の向上、工具折損の低減、公差の安定化を目的として使用されています。 めねじ加工は、不確実性の高い作業である必要はありません。ねじフライス加工では、タップ加工では得にくい高度な径とピッチの管理が可能です。特に工具の損傷が許されない複雑な産業部品では、ねじ形状を計画的に加工できる方法です。折れたタップを回避できることに加え、大きな価値となるのが柔軟性であり、一つの工具で複数の穴径やピッチに対応できる場合があります。工具経路の仕組みを理解することが、異なる材料でもねじ品質を一定に維持できる理由を把握する鍵となります。このガイドでは、実践的な技術情報、公差の傾向、製造上......
CNC溝フライス加工の完全ガイド:加工方法・工具・用途
(AI生成)製造施設内で、金属ワークに高精度な溝を加工するCNCフライス盤。 摺動、位置合わせ、配線の収納が必要な部品を設計する場合、溝フライス加工は通常、最適な方法です。手動フライス加工では得にくい高度な制御が可能なため、キー溝や精密溝の加工で標準的に使用されています。当社でも、正確な位置合わせが重要な自動車や産業機器のアセンブリで、頻繁に採用しています。適切な切削速度と送りを設定すれば、軟らかいプラスチックから焼入れ鋼まで、幅広い材料に対応できます。 溝フライス加工とは? 溝フライス加工は、回転工具を材料に切り込ませ、プログラムされた経路に沿って移動させることで、内部に溝を形成する除去加工です。円形の穴を形成するCNC穴あけ加工とは異なり、深さ、幅、方向を精密に制御した細長いくぼみを加工します。CNC制御によって、複雑な輪郭や硬い材料でも溝形状を維持できます。 溝フライス加工の定義 溝フライス加工は、通常、エンドミルなどのフライス工具を使用して、直線または曲線に沿って材料を除去する加工です。工具を横方向に送り、細長いくぼみである溝を形成します。CNCプログラムで溝の寸法、位置、構造的な形状を高......
